「ロリータ飯」

    昨日まで忙しく動き回っていたためか、今日はちょっとぐったりしていました。

    こういう時は無理しないでいよう。そう考えて、掃除と洗濯を済ませた後、好きな漫画や小説を読んでいたのですよ。そうこうしているうちに、だいぶ元気になってきたから食材の買い出しに行こうかなあと考え始めたところです。

    でもその前に、今日、読んでいた漫画について書いていきます。

    目次

    ロリータ飯一巻

    シンプルだけど、とてもインパクトのあるタイトルですよね。表紙だってロリータファッションの女の子のまわりを、がっつりごはんが取り巻いている。だからこそ、とても興味を惹かれるなあと感じて、ウキウキしながら購入した漫画です。

    でも読み始める前は、登場するごはんはもうちょっと違うものを想像していたのですよ。

    いわゆるカワイイ系、オシャレ系です。シュークリームとかマカロンとかミルフィーユとか! や、これらはごはんではなくておやつなんですけれども、カタカナ名前のカフェ系ごはんかなあと思っていたのですね。

    や、漫画の表紙をみたら勘違いだとわかってよかったのですけれど、でも愛らしいロリータファッションに似合うごはんばかり食べている女の子の話かなあと思っていたのです。

    全然、違ってた!

    むしろがっつりしたごはんばかり食べていましたよ。
    ラーメンにカツ丼、ハンバーガー。

    考えてみたら当然か。人間だもの。がっつり系だって食べなくちゃ体がもたないわ。
    そう納得しながらどんどこ読み進めていきました。

    とても美味しそうに食べる主人公

    この漫画の主人公は、鈴木なつ子さんです。まだロリータファッションにハマって半年ほどしかたっていない20歳の女性です。でね、同じ趣味の友人たちといちごフェアを楽しんだ帰りに、ぐううう、とお腹が空かせているのですよ。クロワッサンかデニッシュを食べようかなあと考えていたのに、ラーメン屋の匂いに惹かれて入店するわけです。

    わかるわかる〜とニヤニヤしながら読んでいました。

    だっておやつはおやつだもの。ごはんの代わりにならないもの! だからお腹空くのは当たり前だし、そこにラーメンの匂いが漂ってきたら入店してしまうよ当然だよ人として! と思いました。ロリータ愛好していてもね、お腹の構造まで変わるわけじゃないから、むしろ「ロリータの為にかわいくないごはんとは縁を切る!」という主人公が心配になりました。

    でね、続くページを読んで、目をみはったのですよ。
    なぜならこの主人公ちゃん、とても綺麗にラーメンを食べるから。

    縦ロールの髪をキュッとゴムでまとめ、スープを堪能し、はぐはぐと麺を食べていく様子は、ラーメン屋の店員さんも見惚れてしまうほどの食べっぷり。いいなあ、と感じました。この子、とっても素敵な家庭で育った子なんだわ。いただきます、って手を合わせてごはんを食べ始めるところ、素敵だと思う。そう感じたんですね。

    でもそんな自分をロリータ愛好家として反省して、翌日のお昼を、金平糖とミルクティだけにしようとするあたり、なかなか暴走してます。思わず「無理すんな」と突っ込みたくなりました。ロリータを愛好するようになっても、お腹の構造まで変わらないんだってば!

    だから再びお腹が空いて耐えられなくなってしまったなつ子さんは、ファミレスでカツ丼を食べるのですね。そんな場面を見ていたひとがいます。ふゆ弥という同じ大学の男性です。彼は金平糖とミルクティというなつ子が選んだ昼ごはんに引いていましたが、その後なつ子さんがカツ丼を食べる様子に、「めっちゃうまそうに食うじゃん」と呟くのでした。

    二人の偶然はその後も続き、ついに合コンで知り合った二人は連絡先を交換するのです。

    ロリータ、嫌いですか?

    わたしは好きです。もっともわたしが好むロリータはゴシックロリータになるのかな。スタイルが許せば、お財布が許せば、家の中だけでも着たいなあと思っていた時期もあります。ときどき、街で見かけるロリータファッションの人を見かけると、注目してしまう。

    その程度には、好きなのです。

    だから、「ロリータが一般の男性ウケが悪いのはわかってる。だから彼がわたしの本当に好きな服を見て引いてもおかしくない」となつ子さんが考えてる場面を見たときに、「そうなの!?」と驚きました。ロリータは確かにちょっと目立つ服ではあるけれど、お姫さまみたいでカワイイのに〜と思いました。でも女性と男性とでは考えかたも違うから、そういう人もいるんだろうなあ、と納得したのです。

    でもね、なつ子さん。その心配は無用だよ。

    なつ子さんに相談された友人が指摘したように、ふゆ弥くんはとっくにそんなところ、知ってるし、ちゃんとなつ子さんのいいところを知っていてくれてるんだからさ、と語りかけたくなりました。そしてそういうところを気にするなんてカワイイなあ、と思いました。

    ロリータを着ている女の人、痛々しく見えますか?

    そんなことはないのに、と思いました。好きな服を着て、堂々と街を歩いている女の人、わたしは素敵だと思います。だから1巻を読んでいると、わたしはなつ子さんに「うつむかないでほしいな」と感じるのでした。好きなものに素直なあなたは、とても素敵なんだから、と。

    だからそんな彼女に惚れて告白したふゆ弥くんにニヤニヤしてしまうのですね。心ない会話をしてきた男子から庇うように大声でなつ子さんを褒め始めたところなんて、「よくやったあ!」と思うほど、爽快な気持ちになりました。

    ロリータ飯二巻

    二人の今後に思わず期待してしまう一巻に続いて、この漫画には二巻が発売されています。ふふふ、発売されてすぐに購入しましたよ〜。なつ子さんとふゆ弥くん、どうなるのかなあ、と思ってワクワクしていました!

    二巻では新しい人物が登場します。

    なんとふゆ弥くんの元カノです。おまけになんだか、まだ彼に未練があるよう。彼女が登場した瞬間、「うわー」とわたしは思いましたし、なつ子さんも衝撃を受けたようです。

    そんななつ子さんを思わず心配したわたしは、その後、元カノさんが登場するたびにビクビクしてたのですが、やがて肩の力が抜けていきました。

    だってその元カノさん、めっちゃ、いい子なんですよ……!

    物語が進んでいってね、なつ子さんの気持ちが元カノさんにバレたときも、堂々とライバル宣言してくるほど。そんな宣言をされたなつ子さんもパワーアップして、また強くなったみたい。趣味の仲間にも隠していたことを打ち明けられるようにもなって、どんどん素敵になっていくのでした。元カノさんとの関係も、見ていて清々しい感じです。

    そして、ふゆ弥くんとの関係は。

    それは語らないでおきましょう。
    読んでのお楽しみです!

    この二巻は完結巻だけあって、豪華な内容です。途中、カラーページがあるんですもん。とても素敵な場面でカラーになっててね、わたしは「うわあ!」と歓声をあげました。こういう構成の漫画もあるんだなあ、素敵だなあと感じましたね。

    おわりに。

    はふ。大好きな漫画についてめいっぱい語ることができて、とても嬉しいです。

    読んでいた間もニヤニヤしあわせだったんですけれどね、今、こうして語ることによって、さらに浮上してきました。ロリータ飯はですね、本当におすすめの漫画なんですよ〜。

    うまく言えないですけれど、「ええですなあ」という気持ちになります。

    素朴で、あたたかで、キュートで。

    読んでよかったな、購入して本当に良かったなあ、と感じる、手放せない二冊です。

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