宝箱集配人は忙しい。– category –
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宝箱集配人は忙しい。
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42 「あなたは僕の記憶を封じるつもりなんですね。さっきの言葉は提案じゃなくて、通達だったわけだ」 貴公子は長いまつ毛を伏せて、でもすぐに僕を見返す。 「そうだ。そなたの生活を守るには、命を守るには、これがベストだ」「でもそうすることによっ... -
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41 「さて、腹を満たしたところで、これからの話をしよう」 やがて食べ終えたとき、貴公子は食後のお茶と茶菓子を用意してくれた。 つくづくまめな人だと思う。 僕は遠慮せずに茶を飲み、茶菓子を食べた。ああ、この茶菓子、バターワッフルには発酵... -
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40 出来上がったチーズリゾットは、とてもとても美味しいものだった。 米はちょうどいい加減に煮上がってきたし、チーズのとろみもコンソメの風味も申し分ない。僕の記憶でいちばん美味しいチーズリゾットは、亡くなった母親が作っていたものだけど、... -
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39 厨房に続いている食品庫を見て、僕はチーズリゾットを食べたいと伝えた。 いや、濃厚なチーズリゾットは本当に、僕の胃袋に優しいのか、という疑問が出てきたのだけど、リゾットならチーズリゾットを食べたい気分になったのだ。どんと置かれたチー... -
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38 「友人と言ってくれるのか、--まだ」 厨房に向かう足を止めて、貴公子がポツリと言う。 心細げな様子に、僕も引きずられるように足を止めて、苦笑を浮かべてしまった。 「少なくとも、あなたは僕を害そうとしたわけではありません」「うむ」「そ... -
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37 貴公子の案内によると、僕たちがいる場所はやはり、魔王が住んでいる城だった。先日、旅立った勇者の目的地でもある。僕たちが出会った王都から距離がかなりあるはずなんだけど、貴公子は魔王だから転移魔法で移動していたらしい。転移魔法って便利な... -
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36 「問題はないか」 やがて、ダークエルフの彼女を従えた貴公子が、僕の休む部屋にやってきた。 これまで会うときとまったく変わらない服装でやってきて、開口一番に告げた言葉がそんな言葉だったから、僕は苦笑してしまった。 「ええ、大丈夫です。... -
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35 目を閉じたままでもわかる。僕はふわふわとしたやわらかなものに包まれていた。やわらかく温かく、心地いい。うっとりと唇がほどける。自らの、そんな動きで意識が戻る。 でも瞳は閉じたままだ。 なぜってとても心地よかったんだ。心の底からくつ... -
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34 さて、どんな一日だったとしても、お腹は空く。 というわけだから、今日も今日とて、僕はいつもの酒場に向かったんだ。なにしろ盛りだくさんの一日だったにもかかわらず、お昼ごはんは携帯食で済ませてしまったからね。秘書どのと別れる頃には、空...
