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「24時間、料理の注文を承ります。」

公開している創作を大幅に書き直して、2022年11月、文芸社より発行していただきました。

現在、発売中です。

試し読み

14歳。

就労支援が終わって、ウキウキの金曜日を過ごしました。

どんなふうにウキウキだったのかと申しますと、小説の展開を考えていたんです。小説のあらすじを自由に考えている時って、とっても楽しいです。どんな展開もありだから、ワクワクするんですよ。

ただ、物語を具現化するにあたって、あれこれと設定を考えていたところ、ちょっと困りました。

それというのも、主人公を現代日本に生きる女の子に設定したのです。そう、未成年の。

でもほら、わたし、れっきとした中年でしょ? 未成年だった時代、当時の感覚を思い出そうとして、あれこれ苦戦するようになったのです。そもそもわたしの子供時代と現在の子供時代では、変わっているところが多々あります。今はお子さん、一人ずつPCやスマホを持ってる時代じゃないですか。その点でもわたしの子供時代とはかなり違います。だから子供向けサイトで現在の学校教育について調べたり、友達に電話してお子さんやお孫さんの学校事情をうかがったりしたのですよ。

だからあっという間に時間が過ぎました。

ぐるぐる考え続けることにちょっと疲れて、今日は長風呂しました。だらだら汗をかきながら、当時の感性がよみがえってこないかなあと期待したり。当時と変わらない家に住んでいるおかげで、よみがえってきた記憶もありますが、当時の自分とは違う、現在の自分が抱く感性のままで思い出してしまったものですから、日記をつけていたらよかったのになあ、という気持ちにもなりました。

ちなみに、わたしは日記をつけるタイプではありませんでした。

今でこそ、ノートを書くことが好きになっていますけれど。や、当時からかわいいノートを購入する癖がありましたけれど、日記を書くことはしてなかったんですよ。友人と交換日記したことはあるかな。でも日記を書くより本を読むことに夢中になっていたから、当時の記憶って曖昧なんですよねえ。

とにかく本を読んで、その世界に没頭することが大好きな子供でした。

だから、当時に受けた授業やクラブ活動より、当時に読んでいた本の内容をはっきり覚えているほど。藤本ひとみ先生や、皆川ゆか先生のお話が大好きだったんですよ。他にもたくさん好きな物語があります。安寿と厨子王とかとりかへばや物語とか。小学校時代は図書館にあるからという理由で古典を読んでましたね。そうして中高生になってお小遣いをもらうようになってから、ライトノベルを読むようになってたんですよね。なにせかわいい表紙の本が多かった……!

もとい、そんな感じに本に夢中になっていた子供でしたが、それでも本を読む合間に悩みとかあったような気もするんですよ。友達の作り方がわからないとか、学校の授業が難しいとか、好きな男の子にもっと近づきたいとか。そういう繊細な心の揺れを思い出したいなあと考えてるんですが。思い出した部分もあるんですが、思い出してきた子供の自分の気持ちが、本当に当時のままかどうか、自信がありません。

ーーーーでもね、ヒントになる言葉がネット世界で見つかりました。

とある作家さんが書かれた、小説の書き方に関する連載にある言葉なんですが、「14歳の時のわたしは、今もまだ、わたしの中にいます」という(少々うろ覚えです)言葉なんです。14歳の時の自分が嫌いなものは今も嫌いだし、好きなものは今も好きだ、とあったんですよね。だからわたしはいろんな人の中にいる14歳の人に向かって小説を書いてるんだ、とあって、なるほどなあ、と感じました。

そういえば、わたしもむかしから変わらないところ、たくさんあります。しぶとく長生きしてきたから、少々感性がすり減っているところもありますけれど、(だから生きるの、楽になってきましたけど)変わらずに好きなもの、あります。わたしの中にまだ、14歳の子供、いてくれました。

そういうところ参考にすればいいのか、と考えついたり。

よし。明日は土曜日。就労支援がない日です。少々、夜更かししてもいいですよね! 引き続き、あれやこれやと考えてきます〜。ではでは、素敵な夜をお過ごしください。

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