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公開している創作を大幅に書き直して、2022年11月、文芸社より発行していただきました。

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資産形成。

先日、ホームメイドクッキングにてマネープラン講座がありました。

お金に関する不安が大きなわたし。参加代金は500円で、いちご大福と豆大福を作ることができることもあって、参加してきたのですよ。

目次

ライフプラン作成が大切。

今回、参加したマネー講座のチラシはこちらです。和菓子作りとマネー講座をくっつけちゃうところが、ホームメイドクッキングだよなあ、と感じながら、受講してきました。

ちなみに作成した和菓子の出来は、……きかないでください。

どーしてもどーしても、この写真通りに作ることはできませんでした。ダンゴ生地がね、ベトベト手にくっついてうまく形成できなかったのよ。わたしは世の中の和菓子職人さんだって尊敬することに決めました。こんなに芸術的で技能的なお菓子が数百円で手に入れられる世界ってありがたい。ありがとう、世界、という気持ちにもなりましたね。

さて、肝心のマネー講座は、と申しますと、参加してよかったなあ、と感じました。まずね、資産形成の重要さは身に染みて分かっていたつもりです。でもその資産形成するときに必須なものがありまして、それがライフプラン作成というもの。

要するに、今後の人生をどのように歩むのか。必要な金額はどのくらいで、どんな事態が起こりうるのか、想定して備えるために、ライフプラン作成は必須なのですよ。

例えば、ここに子供のいない夫婦がいたとします。柊生、夫婦二人で仲良く暮らすつもりだったけれど、若くして旦那様が亡くなってしまいました。夫婦には一生懸命形成した3000万円の貯金がありました。ですけれど、全額奥様のものにはなりません。なぜなら子供がいないから、旦那様のご両親に相続権が発生するためです。中には財産放棄してくれる親もいますが、姑さんとの仲が悪かったため、全額相続できなかったのでしたーーーー。

これは講師をしてくださったファイナンシャルプランナーさんによって教えられた具体例。資産形成を頑張っても、法律によって全額相続は難しいこともあるのだとか。そういう事態に備えるため、資産形成を、例えば生命保険で補うなどの方法があるという事実を教えられました。

だからライフプラン作成し、想定できる事態に備えることが大切。そんな事実を教えられ、さらには希望する人によっては無料の相談に応じるとあったから、これはなかなか良いマネー講座だったなあと感じています。日本の人口減による問題や、貯金だけに頼る設計は危ういなど、そういう基礎的な事実を教えられたからか、ファイナンシャルプランナーさんに相談する人は結構いらっしゃいましたね。

では、障がい者であるわたしは?

ただ、せっかくの特典ですが、わたしは活用できる自信がないため、今回のマネー講座の特典でもある無料相談会には参加しませんでした。

なぜなら、現在のわたしは、無職です。いわゆる一般的な資産形成は、現在の収入を投資に回すことによって資産形成をするという方式になっています。現在の収入が障害年金と投資信託による配当金しかないわたしには活かせられる方式ではないでしょう。

どちらかといえば、以前から書いている通り、わたしが参考にすべきライフプランは、すでに老後を迎えている方々なのだと思います。具体的にいうなら、年金を頂いて生活している方々。でも最近はそういう方々のライフプランも参考にならないなあと感じるときが増えています。

なぜなら、老後を迎えても働いている方々が増えているからです。

最近では70歳を超えても働く人が増えてきましたね。すごいなあと感じ、また、焦りを覚える事実でもあります。わたしは自分が働くべきだと考えているのですが、持病である統合失調症が足を引っ張ります。

ここ三年ほど、安定した状態が続いています。でも労働できるかといえば微妙。働くことによって状態が悪化する可能性が常にあるのです。最悪、入院したら多額の入院費が発生します。そんな事態を考慮して、わたしに労働を薦める人はおらず、また相談したケアマネージャーさんも首を横に振ります。また、いざ労働したいと動き出したとしても、肝心の就職先があるのか、という疑問も残ります。

ただ、現在の生活は長く続けられるものでしょうか。

インフレによって生活必需品の値上げが続くと予想されています。どんなに節約を頑張っても、生活に必要な品物が値上げしてしまうなら、いずれ限界が訪れるのではないでしょうか。現在のわたしは40代。世間では若いとされる年代です。死を迎えるまでまだまだ長い期間があるでしょう。人生が終わる時まで現在の生活を続けることはできるのでしょうか。

この100年時代と呼ばれる世界で、わたしはあと60年、現在の生活を続けられるのでしょうか。

資産形成するなら、ライフプラン作成が必須と書きました。だから一人暮らし(猫と一緒)のわたしのライフプランを考えてみたのです。すると平坦なものにしかなりません。途中で他の病気に罹る可能性を考えていましたが、具体的な時期を予想できない以上、必要なものは投資によって作成する資産ではなく、日々の節約による緊急時の貯金ではないかと思いつきました。

つまり、生活防衛金を作ること、ですね。

これまで臨時の配当金があるたびに、1割の貯金をしてきました。それを繰り返してきたから、三ヶ月分の貯金はあります。でもこれで十分なのでしょうか。これで対策できていると言えるのだろうか、と、まだ残る不安に振り回されたわたしは他の方法も知りました。

リバースモーゲージという方法は知っている。

それは、リバースモーゲージ、という方法です。

これは自宅の土地、建物を担保に金融機関や自治体から融資を受ける制度です。主に55歳以上が対象ですから、現在のわたしには活用できない融資制度ですね。年代を問わない方法なら、リースバックという方法がありますけれど、とりあえずリバースモーゲージ。

毎月、利息分のみを返済し、契約者本人が亡くなった後、担保にした不動産を売却し、借入金の残高を一括返済する、という仕組みになっています。対象物件は、土地付き一戸建てが原則ですが、評価額の高いマンションも対象になっている場合があるとか。

自宅を売却せずに住みながら融資を受けられることがこの制度のメリットです。融資額は土地の資産価格によって異なりますけれど、その融資を受けたお金の使い道は基本的に自由です。まあ、事業や投資に回すことはできないんですけれど、リフォーム資金や施設の入所資金に用いることができます。

ただ、想定以上に長生きしてしまって資金を使い切ってしまっても再び融資を受けることはできませんし、金利上昇によって毎月の返済額が変動する可能性もあります。また土地の評価額が下がることによって融資額が下がることもあり得ます。

まあ、いざという時に頼る方法として覚えておこうかなあと考えたのです。この方法なら、天涯孤独のわたしが死んだ後でも、ちゃんと自宅を売却してもらえるなら、近所に迷惑をかける心配もなさそうです。

が、よくよく考えたらこの制度を利用することに対して、大きな問題がありました。

自宅がある土地と建物の名義がわたしではないという問題です。祖父の死後、財産相続時にトラブルがあって、名義変更がなされないまま、現在まで来てしまったのです。

本来なら父と叔母が話し合って解決すべきだったんですけれど、それがないまま両者とも亡くなっているのですよ。だからわたしと従兄弟にこのトラブルが引き継がれているのですが、従兄弟の現在を知らない身には、どうやってトラブルを解決したらいいのか、わかりません。固定資産税は毎年わたしが支払っているのですけれど、だから住むことはできているのですけれど、名義変更したいのなら法的手段が必要です。

かつて知り合った司法書士さんには、当時生きていた叔母にまとまった資金を渡して、相続権を放棄してもらうという解決方法を示されましたが、叔母は了承しませんでした。そういう事態ですから、どう解決したらいいのか。悩ましいところです。

終わりに。

現在のわたしに資産形成はできるのか。

いま、動かせる資産という意味なら、生活防衛金があります。三ヶ月の生活費程度の貯金ですけれど、これを投資に回して増やしていくという手段が残されています。銀行に預けていても、現在の金利なら増えることは決してありません。

が、生活防衛金は、その名の通り、生活を守る資金、ーー非常用の資金です。

それを使ってしまうことに対する不安があります。だから結局、このまま節約生活を続け、臨時収入(配当金)があれば、これ以上の生活防衛金を増やすのではなく収入の一部を投資に回していくこと。これしか資産形成の手段はないかなあと考えています。

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