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「24時間、料理の注文を承ります。」

公開している創作を大幅に書き直して、2022年11月、文芸社より発行していただきました。

現在、発売中です。

試し読み

尊敬できる友人。

そもそもの始まりは、所有している車の車検について相談したことでした。車検代金が高い、もう少し安いところはないか、と友人に相談したのですよ。

わたしが支払っている車検代金を聞いた友人たちは、「それは高い!」と憤り、自分たちが活用している、安く請け負ってくれる会社を紹介してくれました。

そして今日、紹介してくれたところで車検を済ませてきたところです。

目次

大好きな友達

心の底から「大好き!」と言える友達が二人います。

どちらも年上です。だから妹のように扱ってもらえる時もあれば、逆に、不得意分野を扱う達人として頼ってもらえる時もあります。

やりとりに上下がない、本当に心許せる友達なのですね。

今回も車検代金について相談した時、この二人がすぐに動いてくれました。

車検代金が安く済むところをぱぱっと調べ、紹介してくれただけではなく、車検見積もり、車検当日も付き添ってくれたのです。その間、わたしの負担にならないよう、楽しくおしゃべりにも付き合ってくれました。

だから、今日、初めて訪れる場所でも、強い不安を覚えずに対応できたのは、この二人のおかげだと思っています。

わたしは人付き合いが上手ではない。

わたしは、人付き合いが上手な方ではありません。

よく知っている人なら本音も語れるようになりますが、あまり知らない人相手だとあまり語りません。表情こそ笑顔を浮かべることはできますが、心の中はパニックになってることもあります。

この言葉でいいのかしら、もっと気の利いた言葉がありはしない? あーっ、今の言葉は失敗だったああっ、といった感じでぐるぐる回っていますから、帰宅するとぐったりしている時も多いです。

連絡もまめな方ではありません。

用事がなければこちらから連絡することはほとんどありません。ただ、おしゃべりしたいから、という理由で電話できるようになったのはここ数年で、それまでは友人相手にも電話をすることはありませんでした。

それより、本を読んだり小説を書いたりゲームしたり。そういう一人遊びで満足していたし、充分幸せだったのですよ。

友人たちの尊敬すべき点。

そんなわたしが、何の因果か、知り合った友人たちはわたしとは逆方向の人間性を持っています。

とにかく行動派で、いつも人と会っています。他の人からも相談されて対応したり、一緒に行動したり。セミナーにも出かけて、新しい刺激を受けたりもしています。

そういう積極的なところもすごいなあと感じるのですが、それだけ積極的だと傷つくことも多い。不当に扱われることだってある。なのに、人と関わることをやめない、優しくすることをやめないのです。

これってすごいことだな、と感じるのですよ。

彼女たちのようになりたいか。

時々、彼女たちのようになれたら、違う人生が開けるだろうなあと考えることがあります。

もっと多くの人と知り合って。
もっとたくさんの刺激を受け取って。

そうしたらもっと大きく、人間として変わっていける、成長していけるんじゃないか、と考えたことがあります。ううん、考えただけではなく、口にしたことだってあります。

そうしたらね、その友人たちが言ってくれたのですよ。

あなたにはあなたの、わたしには真似できない美点があるよ、と。

わからないことがあったらすぐ調べるところ、人を裏切らないところ、面倒がってもやるべきをちゃんとやり遂げるところーーーー。いっそ羨ましいと思うこともあるよ。

そんな風に言ってくれたわたしの美点は、思いがけない個性で、彼女たちがそんな風に言ってくれたことに、わたしは感動した記憶があります。

そうか。わたしには彼女たちと違う個性があるんだ。

じゃあ、このままでいいかな、と考えました。でもすぐ、彼女たちの様々な美点を目の当たりにして、やっぱり、少しだけでもその個性を取り入れたいなあ、と感じたり。

ややこしいものです。

終わりに。

すごいなあ、と尊敬している友達の個性、そんな友達が認めてくれているわたしの個性は、まったくの別物です。

だからわたしは、彼女たちをすごいなあ、見習いたいなあ、と感じるし、もしかしたら彼女たちも同じように感じているのかもしれません。

認められる個性は、ひとつではないのですね。

賞賛されるべき個性は、ひとつだけではない。それを、わたしは年上の彼女たちとの付き合いから、学んできたように感じています。

人間の個性は、単純に評価できるものではない。人間の物語を描きたいなら、それを忘れないようにしなくちゃ、とも感じました。

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