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「24時間、料理の注文を承ります。」

公開している創作を大幅に書き直して、2022年11月、文芸社より発行していただきました。

現在、発売中です。

試し読み

りんごで薔薇を。

ホームメイドクッキングのスコシア講座Ⅱが始まりました。

参加しようかどうしようかと迷いましたが、いつものメンバーが参加するという事実に、参加を決めました。そのくらい、今のメンバーさんはいい人が集まってるんですよ。気鬱なときもこのメンバーと料理してたら、いつの間にか浮上するんですよね。ありがたい巡り合わせだと思います。

さて、今月に作ったメニューは以下の通りです。

・りんごと胡桃のカンパーニュ
・秋のほくほくグラタンパン
・薔薇のカップケーキ

実はこのメニューを見たときに、たじろぎました。

というのもですね、わたしはりんごが苦手な人なのです。生のりんごの、しゃくっとした食感がダメなのです。鳥肌が立つ。だから音量大きめのイヤホンを装着しないとりんごの皮は剥けない。それでも包丁越しに伝わる感触で鳥肌が立つんですよ。でもシャクシャク言わない、焼けたアップルパイや焼きりんご、りんごジュースは好き。なんとも厄介な体質です。

だからね、りんごにまつわる作業は他のメンバーにお願いして、わたしは他の作業をしていました。カップケーキの生地カップケーキの生地作りとか、そういう作業ですね。そろそろ慣れてもいい作業なんですが、泡立てには時間がかかりました。なぜだろう。ハンドミキサーが弱かったからかな……。

それでも避けられない作業はあります。
そう、りんごで薔薇を作る作業です。

警戒しました。でもね、この薔薇を作る時のリンゴは、レンジで煮詰められてクタッとしていたから、わたしでも扱えるリンゴだったのです。だから安心して作業いたしましたよ。薄切りしたリンゴをくるくる巻いて薔薇に仕上げ、カップケーキの生地にのせる! この作業はとても楽しかったですねえ。

ちなみに、メンバーさんの一人は、この作業がとても上手でした。なぜかというと、サーモンの切り身や鯛の切り身で薔薇を作ることがあったんですって。いいなあと感じました。や、普通にバッサリ切って食べる切り身を薔薇の形に整えて提供するなんて、豊かな食生活を送ってるんだなあと感じたのですよ。素敵なお母さんなんだな、とも感じました。そういう生活を選んでいるところに、なんだかとっても憧れます。今からでも遅くない? そうかー。

調理したこの日にすぐ食べた料理は、秋のほくほくグラタンパンです。

カンパーニュと同じ生地でつくったパンなのですが、これがね、美味しかったんですよ〜! ただでさえ、カリッとしたパン生地なのに、シチューを入れてオーブンで焼いたら、なおさらカリカリっとしてる。まわりにいたメンバーさんが、「カリッとした音がここまで聞こえる!」と笑っておりました。そのくらい、カリカリしていて、食べ応えがありました。

なぜ秋のほくほくグラタンパンなのかと申しますと、グラタンパンに入れたシチューにさつまいもとしめじが入ってるからですね。他にインゲンも入ってます。わたし的には、さつまいもってホワイトシチューに入れても美味しいんだなあと驚きました。我が家ではじゃがいもを入れることはあっても、さつまいもをホワイトシチューに入れるこ取ってなかったのですよ。美味しかった。

あっという間に食べ終えてしまいました。

あとねえ、グラタンパンのシチューはレンジで作ったんです。これは、汚れ物が少なくて助かりましたね。量が多かったらフライパンで作るのもありだと思うんですけれど、一人とか二人のシチューって量も少ないでしょ? だからレンジで作れるシチューのレシピは助かります。耐熱容器に材料ぶち込んでレンチンするだけで済むんだもの。

個人的には、シチューを作った翌日、残ったシチューを使ってこのグラタンパンを作るのもありだなあと感じました。パンも生地から作ってもいいんですけれど、しっかり目のパンを購入して中をくり抜いてシチューを詰めてもいい。

今まで家でご飯を作るときに、グラタンパンという選択肢がなかったですけれど、今回、このメニューを教わることによって選択肢が増えました。教わってよかったなあ、と感じます。

あ、りんごと胡桃のカンパーニュはですね、我が家に友達が遊びに来るからその時に食べます。りんごと胡桃の組み合わせって素敵だと思いません? 同じ生地を使って作ったグラタンパンは美味しかった。だからさらにりんごと胡桃が加わったこのカンパーニュもきっと、おいしいと喜んでもらえるだろうなあ、と今からワクワ

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