国盗物語– category –
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国盗物語
資格が無効になる日 (11)
きみにとっての、いちばんを探してくれ――――。 スキターリェツに云われた言葉が、キーラの内側深くに響いている。もっとも、素直に従おうと考えているわけではない。押し付けられるように云われた、と反発を抱いている部分もある。なにも事情を知... -
国盗物語
資格が無効になる日 (10)
(あ、流れ星) 与えられた部屋に戻ったが、なかなか眠れなかった。 ついにキーラは、もぞもぞ起き上がり、そっと部屋を出た。喉の渇きも覚えていたから、水を飲みに行こうと考えたのだ。そう云えば、前にもこんな夜がなかったっけ。なにげなく考えて... -
国盗物語
資格が無効になる日 (9)
しばらく、沈黙が続く。 互いの意図を探り合う、少しばかり、居心地の悪い沈黙だ。じっとキーラを見つめていたスキターリェツはやがて、息をついた。むずかしい顔をして、考え込んでいる。 「どうやら、おぬし。仲間にいいように使われているよう... -
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資格が無効になる日 (8)
災いを滅ぼすまで、と、期間を限定した約定とはいえ、アレクセイとスキターリェツは協力し合うと決めた。ならば次の段階として、それぞれが集めた情報を交換するべきである。そんな考えに基づいて、キーラたちはルークス王国とパストゥス王国の国境を抜... -
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資格が無効になる日 (7)
「ふざけるな!」 大音声が響いた。びくり、と肩を揺らして、キーラは声をあげたセルゲイを見た。 いつも無口無愛想なセルゲイが、珍しく感情をあらわにしている。剣の柄から手を放しさえして、スキターリェツにつかみかかろうとしている。... -
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資格が無効になる日 (6)
「詳細を話せ」「その必要はないよ。なぜなら僕がすでに、ここにいるからね」 アーヴィングの引き締まった声に続いて、のんびりとした声が木立の合間から響いた。 ぱっと視線を向けると、ゆっくりとスキターリェツが姿を現した。一人では... -
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資格が無効になる日 (5)
「ここが目的地?」 キリルが不思議そうにつぶやき、きょろきょろとあたりを見回している。他の面々も戸惑った様子だ。 さもありなん。一見したところ、ここはありふれた森の一角に見える。広場と云うほど開けていなくて、手入れされていない枝がぼう... -
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資格が無効になる日 (4)
「どうにも違和感を覚えるのう」 街道を外れ、ルークス王国との国境を進む。唐突に、ギルド長がぽつりとつぶやいた。 地図を広げ一行を先導していたキーラは、低い声のつぶやきを聞きとがめて振り返った。 「なにか云った? じいさ... -
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資格が無効になる日 (3)
キーラの予想は、正しかった。 パストゥス王宮にいた間には皆無だった襲撃が、ルークス王国に向かう三日間で、なんと十一件もあったのだ。襲撃時間はまちまちで、いずれも魔道士によるものだった。 だから戦闘を請け負う人間は、キーラとギルド...
