NOVEL– category –
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国盗物語
資格は活用してこそ (15)
んー、と、身体を伸ばしたあと、キーラはかくかくと首を動かした。こり、こり、と身体が鳴るものだから、なんだか物悲しくなった。乙女としてどうだろう、この現状。 だがおかげさまというべきか。研究成果は確実に現れていて、暗闇にハナビを打... -
国盗物語
資格は活用してこそ (14)
「マティアスはいま、サルワーティオーの、この宿屋にいる」 これから妹姫に合流するというマリアンヌ王女の誘いを断って、キーラは傭兵たちにマティアスの情報を求めた。するとアーヴィングの指示でサルワーティオーの地図が運び込まれ、一か所を... -
国盗物語
資格は活用してこそ (13)
すっかり通い慣れた王宮は、実は今朝も訪れた場所である。 形ばかりは幽閉となっているルークス現王を診察したのだ。低下した免疫力を補うには、とにかく栄養価の高いものを食べて、適度な運動をして、ゆっくり眠ること。いまのところ効果がある... -
国盗物語
資格は活用してこそ (12)
「おーはよー!」 呼び鈴が鳴ったから駆けつければ、ギルドの入口で能天気に笑うスキターリェツがいた。 なんとなく八つ当たりしたくなったが、理不尽だという自覚があったから黙り込む。にやにや笑いながら近づいたスキターリェツは、キー... -
国盗物語
資格は活用してこそ (11)
(え?) アレクセイの反応に、ちょっとキーラは戸惑った。 なぜ依頼を受けたのか、依頼を引き受けたことによって芽生える影響への対応策もきっちり話したと云うのになぜその反応。困惑していると、たしなめるように名前を呼ばれる。 ... -
国盗物語
資格は活用してこそ (10)
友人たちを王宮に送り届けて、キーラはアレクセイの執務室に足を向けた。 任務達成を報告するためだが、いちお、感謝を伝えておきたいという気持ちがあった。それから魔道士ギルドで受けたクリスチーヌの依頼も報告しておこうと考えたのだ。依頼... -
国盗物語
資格は活用してこそ (9)
あふ、とこぼれたあくびを右手で押さえ込んだ。これで五回目である。無理もないよね、とキーラはひとりごちた。基本的に、キーラは徹夜しない。疲労を溜め込むばかりで、非生産的な行為だと考えているからだ。 だが、昨夜はしかたなかった。&nbs... -
国盗物語
資格は活用してこそ (8)
「あまいねえ、次期ギルド長どのは」 クリスチーナの屋敷から魔道士ギルドに戻ると、ブラッドに捕まった。 好奇心がうずいて研究に集中できなかった、と、うるさく騒ぐものだから、しぶしぶ事の次第を説明した。魔道士には守秘義務がある... -
国盗物語
資格は活用してこそ (7)
あのひととは図書館で出会いましたの、と、クリスチーナは語り出した。 淹れ直してもらった紅茶が気になったが、うつむきながら話す令嬢がもっと気がかりだったから、キーラはおとなしく静聴のかまえをとった。そうしながら改めて、クリスチーナを観察...
